私の花
先日墓参りに行きました。
あえて春分の日の前と後に行く。
フッフフ。これが玄人の仕事よ。
黄砂でヒョウ柄になった墓石をビカビカに致しましたよ。
行く途中の畦道を見ると白いオダマキの花が!
ウッソ!早っ!しかも白!
摘もうとすると手折れないほどの太い茎と拒むように棘がびっしり。
よく見たら全然違いました。とほほ。
指切っちゃった。
オダマキを勝手に私の花としています。
あさ(麻)糸を巻くオダマキに似ていることからその名がついたこと、
咲く時期が誕生日に近く、誕生花であること、
この二つだけで「これはアタイの花!!」と言い張る。
相変わらずだ。
平家物語に「おだまき」という段があります。
なんと舞台は大分県。豊後大野です。
美しい姫君のところに足しげく貴公子が通います。
やがて姫君は身ごもりますが、貴公子の身元がわからない。
「オダマキの麻糸を針に通し、その針を貴公子の着物にこっそり指して
糸を手繰って追いかけなさい」
母から知恵を授かって姫は貴公子の居所を掴みますが、
そこは洞穴、なんと貴公子は姥山(今の祖母山)の神である大蛇だったのです。
大蛇は針がもとで死んでしまいますが、その子、孫は大成し
特に五代緒方惟栄は尚武でその名を轟かしたそうです。
豊後大野のパンフレットによく書いている話なので、
大分に住む我々にとっては、今さらといった感もありますね。
歌舞伎の「妹背山婦女庭訓」にも似た話があります。
ここでオダマキの花言葉を。
「断固として勝つ!!」
「友愛」やら「純潔」やら美しい単語が多い花言葉の中でこれ。
この無根拠な自信!万事を勝負に繋げる野蛮な感性!
我が花に相応しいわ!!
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