昨年も良い年でした。
もう捨てましたが去年の手帳には楽しかったことばかり書いておりました。
2月のページに男名前を書き連ねてたし。
甘太さん甘太さんって。
やたら貰ったのよね甘太さん。 甘藷もとい感謝。
一昨年の大晦日は森繁久弥の「サラリーマン忠臣蔵」を見ながらここに書いて、
ふわふわするのは酒のせいなのか、
動く柳家金語楼を見れたからなのか判然としなかったのですが
日も暮れてから自分は風邪であるということに気がついて
慌てて暖房器具と葛根湯を買いに行きました。
風邪っぴきで正月を迎えるなんて初めてでしたよ。
そのお陰かどうかはわかりませんが、その後一年まったく病気怪我はありませんでした。
それと思ったより体の弱りに心が追従しなかったので、
これは自分の強さが特別だというのを常に意識していないと
弱っている人の心に添うことが出来ない人間になるぞと戒めを新たにしました。
しかし葛根湯って美味しいですね。
口に含むとしばらく飲み込まなくてもいいかなと思うくらい(←風邪で思考力が低下している)
あの甘苦さがいい。
聡明で甘い物好きのお年寄りを齧ったらあんな味じゃないかしら?
新年早々、うちのお祖父さん生命の危機。
病身でなくても食べられる、あの味に近い食べ物ってないのかなぁ。
葛の根齧ったらあの味がするのかのぅ。
暖房器具はさらに一年前、壊れた時に
「このまま頑張ったら『寒さに強いあさちゃん』に会えるんじゃなくて?!」
と思って買わずにいたのですがダメでした。
それで風邪を引いてるんですから世話ありません。
それでも2月の奇跡的に暖かかったある日に片付けちゃいましたけどね。
したらこの年の3月4月が寒いのなんの!
忘れきらんわ!
あの寒さの記憶があったので、今年の猛暑はぶーたれずに過ごせました。
そんなわけでなぜか『暑さに強いあさちゃん』に会えました。
人間万事塞翁が馬よな。
おかげでまったく人と会わずに一年を迎えた2010年でしたが、
癖がついたのか今年も人と会わずに正月を迎えています。
これはこれで清閑なお正月。
昨日某美術館に行って案内してもらった学芸員さんと話したきりです。
ここには去年6月河野隆氏の篆刻展を見に行きました。これもよかった。
昨日はとんでもなく贅沢なことに完全貸切の中、三彩器や景徳鎮をたっぷり観賞しました。
正に目の正月です。
特に鈞窯の澱青釉壺の前に暫く張り付いていました。
雨過天青に吾身を映すこの華侈の極み。
今年もいい一年になりそうだなぁ。
※甘太さん…大分県が新たに誇る高糖度甘藷。正式名称「甘太くん」。あまりの美味しさにさん付け。
ワタクシ食べ物でさん付けするのは彼とマロニーさんだけよ。その位美味しい。