とろける鉄工所

あさ

2009年06月28日 00:22

野村宗弘著 「とろける鉄工所」 読了。

マンガです。

広島県の小さな鉄工所を舞台に、溶接工たちの笑ったりほろりとしたり命を賭けたりする物語です。
ほとんど溶接豆知識のマンガなのですが、これが油断しているとじわりと胸を突くのです。

働くということ、
苦労するということ、
人に優しくするということ、

こういう人生の根幹をなすような命題が、一話4ページのギャグマンガの中に挟み込まれています。
上記のようなことは大仰ではなく、日常の中にこそあるものなんですよね。

登場人物は皆どこかで苦労していて、それでもそれを表に出さずに人に優しいのです。

「まぁ、そりゃ当たり前のことだし」

くらいのスタンスなのです。
何かと小理屈を考える我が身の反省にもなる。
そういえば「かもめ食堂」もそうですね。

やはり世界は美しいもので出来ている。





と、この辺でモードを変えて。
(ここからは読んだことがある人向けに)

あー、ぶちおもろいで「とろ鉄」!!
広島弁が伝染るわ!
「溶け込め!! わしのビード!!」 (溶接技術競技会において)
「シミーズ!!これシミーズ!!」 (ウエスを持って)
「鉄が飛ぶわけなかろうが・・・」 (社員旅行の飛行機内で)
「今井の背中の神様聴いとるかー!!」(背中に不動明王を背負ってる同僚に向かって)
「小島理論」(後述)



「でもね、ボロボロ作業着って なかなかカッコええと思うん」(洗濯取り込み後だんなの作業着を着て)



自転車選びの回の北さんのとまどい。
1巻の台詞なしのおまけマンガの奥さんの顔。
2巻最終話のさと子ちゃんの目の下の線。

深夜食堂に続き、当たりを引きました。




小島理論…怪我をしたとき瞬間接着剤で傷口を塞ぐ。激痛が走ることにより脳から
       「至急治せ」という信号が送られ、傷の治りが早くなるというもの。
       真似したらならん。
       が、私も割とこういう自分の体を信じる方向で病気・怪我と向き合います。
       よって医薬品は長さ10×幅7×奥行き3のポーチ一個のみ。
       こうやって常に追い込んでおくのも病気・怪我を遠ざけると思っています。
       まぁ倒れたときが死ぬときだ。(なんだこの女やくざは)       


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