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2009年09月06日

土鍋と炊飯器

朝夕の涼しさに秋の足音を聞く思いですが、
皆様いかがお過ごしですか。
私は来週あたりから炊き込みご飯の量産体制に入ろうと思っています。

栗も出回りはじめましたし、九里四里うまい十三里もお色もよくて、大きなものが
お店に並んでいます。

土鍋の底が乾く間もないくらい、炊き込んでやりますよ。
土鍋がかち割れるか、私が飽きるかのデッドレースです。

土鍋でご飯を炊くと、一つしかない火の口が塞がるので
その間他の料理が出来ないので、効率が悪いのですが
炊飯器だと具を入れることが出来ないのです。

私の炊飯器は1.5合炊きで、3食きっちり0.5合ずつ食べて1日が終わります。
この1.5合で炊飯器に余裕なくぎりぎりいっぱい。
そんなわけで若干容量に余裕のある土鍋で炊いています。

さらにいうと、残ったご飯を冷凍したり、1食だけパンや麺にする習慣と知恵がないので
パンなり麺なり一回食べたら、その日はご飯つぶなしです。
どうしてこうも融通が効かんのか。


(まだまだですが)持ち物の少ない私の宝物の一つがこの炊飯器です。


「圧倒的にシンプルであることは、秀でるための最良の方法である」 ボードレール
「優れた作品がシンプルに映るのは、それが極めて優雅である証拠」 シャネル


こんな言葉を思い出すようなシンプルな炊飯器です。

保温だのタイマーだの早炊きだの一切ありません。
ボタンはただ一つきり。
電子音も鳴らないので、私にはこれ以上のものはありません。
一生使う気満々です。

この炊き込みご飯量産期に休んでもらって、
長生きしてもらいたいと思っています。




  


Posted by あさ at 23:42Comments(2)シンプル

2009年09月06日

満ちてたり 減らなかったり

人に言ったこともないような、
ごくごく瑣末で、個人的な考え方なのですが、

「どーーせ見えやしないんだから、世界は愛で満ち満ちてることにしとけ!」

というのが私の根本にあります。
大変いいかげんな人間です。


先日はたと気がついたのですが、

「いーーじゃねぇか、減るもんじゃなし!」


というダメな感じのおっさんと同じ論理でした。
愕然。


おっさんたちも私と同じように正邪の狭間で
赦しのラインを模索していたのだなぁ。


とはいえ、こんなん言われたら
目潰しのひとつも食らわす所存でございますがね。




  


Posted by あさ at 23:24Comments(2)考える

2009年09月06日

モテ男

先日、NHKの(これしか映らんのか)の「きょうの料理 スペシャル」で
「男の腕まくりーモテ男の料理講座ー」
というのをしていました。

講師はモデルの木村東吉さんという方で、私は存じ上げなかったのですが
ご容姿はもとより柔和な笑顔と物腰から、確かにおモテになるのだろうなぁと思いました。

アシスタント兼生徒は俳優の高橋克実さん。
料理中、あのNHKの空気の中で

「嫁が出て行ったきり、10年帰ってきません!!」

と仰る、なかなかの剛の者でらっしゃいます。
困惑する木村さんは苦笑しつつ返事も出来ませんでした。
アドリブで言っちゃったんだろうなぁ。

メニューは確か、
・鶏肉の塩釜蒸し
・シーザーサラダ
・スタッフドライス
・サーモンの炙り焼き

どれも美味しそうでしたし、個人的に好みのシンプルなお料理で
普段の「きょうの料理」より真剣に見たくらいですが、
そこはそれ、「モテ男講座」ですので
女のワタクシが油断して見ておりますと、噴飯もの(きょうの料理だけにな)の
ポイントが出てまいります。

料理のポイントではございません。
「モテ男になるためのポイント」が字幕つきで紹介されるのです。


1.モテ男は余計なものは使わない。
2.モテ男は料理の自慢をしない。
3.モテ男は後片付けをする。


これがモテ男たらん、守るべきポイントだそうです。
これでモテるっちゅーんかい!!
大笑いしました。

どう考えても母に、妻に、料理を任せっきりだった
ある一定以上の年齢の男性向けですね。

今から頑張ってモテなきゃならん若い男性達は、
実践しているかはともかく、家庭なり社会の風潮なりから
すでに学んでいて当然の内容です。

それなのにこの3ヶ条。
今さらモテて何する気だという、チョイ悪オヤジ(フッフフ。虫酸が走るわ)が
対象なのでしょうかね。

講師の方も生徒の方も、ワルぶりは感じさせない方達を敢えて起用したのでしょうか。
それとも私が読み取れないだけで、高橋さんの中にも
チョイ悪的なケモノが棲んでいるのでしょうか。

もう何がなんだかさっぱりわからん。
NHKは何をしたいんだ。


まず見たとき、
「STOP! THE少子化」みたいな内容かしらと思いましたが、
ここに来てただのギャグとして見てもいいということがわかり、存分に楽しみました。

締めでおかしかったのが、
出来上がった料理を二人で楽しんだ後、(この画もおかしかった)
まとめに入った高橋さんが、

「このように簡単で、でも作ると尊敬されるお料理を是非皆さんも~云々」

みたいなことを仰っていたのに噴きました。

誰だよ!!
この台本書いたのは!!
これじゃ高橋さん、全っっ然学んでないじゃないか!!
尊敬されるために料理作ってんのか!!

男性が多く関わる現場で作った番組なんだろうなぁと笑いながら、
越えることの出来ない男女の河の彼岸を遠くに見た思いでした。 



STOP!THE少子化…私はこれら一連の政策に懐疑的です。どう考えてもこれから
            日本の出生率が爆発的に高くなることはないのは見えているので、
            むしろ少ない人数で回せる国家を作るべく、政策を立てるべき
            ではないかと。でもそれは役人が減り、自分達の仕事がなくなること
            なので、したがらないのでしょうね。やぁね。


 
















  


Posted by あさ at 23:13Comments(2)映画・TV

2009年09月06日

深夜食堂 4巻

深夜食堂 4巻 読了。

表紙のテーマカラーは紫です。
赤、青、黄、と来たので次は鶯色(緑)かなと思っていたのですが、
「秋なす」の話もあった、この4巻。
いざ表紙を見れば確かにこれ以外にあるまいというような
秋の茄子のきれいな紫でした。

「深夜食堂」の魅力はその料理、人間模様、様々ですが
「読者が食堂にいるかのような演出」も挙げられると思います。

そのひとつに、合間合間にマスターがこちらを見て話すコマがあります。
そのときの話とは別の時間軸で語られることもあり、
まるで私達が夜中ふらりと「めしや」に寄って
そのときどきの食べたいものをつまみながら、その話を聞いているようです。

このマスターが読者に向かって話す台詞は、フキダシでもその外でも
マンガの中の客との台詞とフォントが違います。ちょっと細い。
この細かさもいいんですよね。

この辺をどのようにドラマに反映させるのかしらと、
見れるかどうかもわからないのにつらつらと考えてしまいます。
未練がましいことよ。


さらに「深夜食堂」の魅力を語るなら、その「夜っぽさ」もありますね。
夜の街独特の猥雑さ、静かさ。
ただ正しいだけの太陽の下だけでは見えない人の営み。
ほの明るい街のネオンのように灯る人情。


一巻の「たらこ」の回のマリリンの紹介でマスターが言った、

「何でも惚れた男の真似をしたがる  かわいい女なのさ」

うろおぼえですがこの台詞、昼間だけの浅い生き物(私です)には
なかなかでないものです。

正しい、正しくないの話ではなく
あの街ならこの台詞は確かに似合うなぁと。


今回の4巻ではさらなる楽しみ方を発見しました。



『客の顔のモデルを当てる』

一人だけわかったのが、「やっこ」の回の彼。
滝沢秀明ですよね。そっくり。

他にも「絶対この顔みたことあるわ!」って客がいるのですが、
どーーにもわからない。
「きんぴら」の市川先生と「冬至のカボチャ」のサンちゃんが
TVでみたことあるような気がしてならないのです。
私がわからんということは、民放で活躍されている方でしょうか。
案外近くの知り合いかもしれませんが。


「あたりめ」のロッカー、喬二さんは顔を丸くして色を黒くしたら
みのもんたになると思うのですがどうでしょう。




さて、タッキーが食べてた
「オニオンスライスとかつおぶしのっけて しょうゆとゴマ油をかけ」たのを
食べてみようかな。
























  


Posted by あさ at 22:59Comments(2)

2009年09月06日

読書記録 (抄)

小説が多かったです。
読み終わった後で、私は小説は不向きだなぁと改めて思いました。

・「赤朽葉家の伝説」 桜庭一樹
 
 「『千里眼奥様』として家を支えた山人の祖母と母、娘である私までの
 旧家、赤朽葉一族の物語」というあらすじを読んで、手に取りましたが
 うーん。思っていたのとだいぶ違いました。特に第三章。
 主人公にそんなに自分を卑下しなくてもと言いたくなる。


・「私の男」 桜庭一樹
 
 上の作品で、少し消化不良だったので直木賞を受賞した同氏のこの本を
 読んでみました。…私に文学的素養がないというのもありますが、
 あまり気分のいい話ではありませんでしたし、この物語から汲み取れる
 ものがありませんでした。むしろ読んでちょっと後悔。


・「吉原手引草」 松井今朝子
 
 同じく直木賞受賞作。当時の吉原が目に浮かぶような骨太な作品。
 台詞回しの妙がたまらない。
 根を詰めて読むと、口調が移りそうでした。なにより上記二つより
 読後感がいいです。本懐を遂げた葛城がかっこいい。
 

・「喋々喃々」  小川糸
 
 東京は谷中でアンティークの着物店を営む主人公の生活、食べ物、
 細やかな歳時、実在するお店など、女性の好きなものばかりです。
 ただ骨子であるところの彼女の恋愛を読み飛ばせる技術が必要。
 …あの10歳の女の子はどうなったのだろう。めそめそ。
 あと彼氏(?)の描写の希薄さに、最後何かトリックがあるのかと
 緊張してました。


・「ぼくには数字が風景に見える」 ダニエル タミット

 サヴァン症候群の著者が語る、彼の見える世界。
 社会性を身につけるべく彼が歩む道の困難さが胸に苦しく、
 その一歩一歩の尊さに打たれます。
 

・「星守る犬」 村上たかし

 マンガ。犬というもののこの従順すぎる愛はなんなのか。
 おいおい泣いてしまいました。
 「ぱじ」といい村上たかしさんの、生活の中から底抜けの笑いと
 抗えない悲しみを掬い取るこの作風はサイバラ好きの方なら
 おすすめします。
 
 

  


Posted by あさ at 22:47Comments(2)

2009年09月06日

島へ

島に行きました。

島といっても「島、ときどき岬」というようなところです。


以前そこを見つけたときに、あれはいい読書の時間が過ごせそうな場所だと
思いつつ、靴が皮だったので諦めていました。

この日ビーチサンダルを買い(持ってなかった)、潮がひく時間を見計らって
いざ渡島。

岩礁で防波堤と繋がる島1、その先に干潮のときのみ砂の道が出来る島2。
目的地は島2です。

うねる木々を抱く島は、前から見ると未だ波に削られない荒々しい岩ばかりでしたが、
裏に回ると静かに波が打ち寄せる砂浜で、
砕けた貝殻の薄桃色だけが僅かに己を主張するばかりの、
正しく、静かの海でした。

フジツボの上でこけないことだけを念頭に、
まるで焼けた木の肌のような岩場を歩きながら島を一周。

こういうところに平気で一人で行く、自分の鉄砲ぶりがたまにおそろしくなりますが、
私が楽しいと思うところに人を誘っても困らせるだけなので、
きっとこれでいいような気がします。

港の真裏に位置する、海と遠く霞む島の稜線だけが見える場所に落ち着き
途中で買ってきたトマトを齧りながら、
カート・ヴォネガットの遺作、「国のない男」を読みました。

この本は去年、ゴンチチの「世界快適音楽」で紹介されていたのを
急に思い出したものです。

外で長居するときいつも持っていく、熱い紅茶と冷たい牛乳をこの日も用意していましたが、
「ぼかぁ、世界に、アメリカにうんざりしてるよ。だけど優しくするのを止める理由にはならんね」
というカートの世界観に引き込まれ、手を付けずじまいでした。

アメリカの文豪が残した本を、日本の名前もない島で読む不思議とありがたさを感じながら
波の音を聞きつつ読了しました。

表に回ると島1と島2を繋ぐ砂の道が消えかかっていました。
危ない危ない。
島1の岩を掴みながらよたよたと危うい足取りで無事帰還。


帰りに細かい用事と買い物を済ませて、本屋に寄って帰路につくと、
すっかり日は落ちて月が浮かんでいました。

この日は満月。
真珠のようなそれが海に映り、月の道を作るのを見ながら
今日も一日よい休日であったなぁと思っていました。









  


Posted by あさ at 22:39Comments(2)外出