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2009年06月13日

堤義明 闇の帝国

七尾和晃氏著 「堤義明 闇の帝国」読了

副題は「西部グループの総帥はいかにして失墜したか」
どぎついほどのキャッチーな副題ですが、
プロローグから興奮させられます。

2004年10月、堤義明コクド会長の辞任会見を著者は
生涯忘れることが出来ないものと語っています。

我田引水になるかもしれないと、謙虚な前置きをされていますが、
約2年の著者自身の取材が堤氏の辞任と
西武鉄道による「借名株」の発表の突破口となったとあります。
4ページ目からこんなん書かれたら、そら夜通し一気読みするわ!!
翌日の肌のコンディション?そんなん知るか!!


取材を始められた当時、著者は「週刊新潮」の専属記者でした。
しかしコクド広報室からの圧力により、
利益供与事件も借名株も「週刊新潮」では記事に出来なかったのです。

しかしご自身の信念を貫くことを旨とし、「週刊新潮」を離れフリーとなられます。
見ろ!この骨太な快男子振り!
私が女だったら惚れてましたよ!!
(実は私は女の着ぐるみを来たおっさんです。背中に秘密のチャックがあるのよ。45分でも探すのは無理)

本陣のコクドはもとより、堤家のルーツとなる滋賀の村を訪ね、
かつて西部グループの大番頭といわれた方のお家を訪ね・・・。
著者のこの執念はどこから来るのか。

それこそがどぎつい事件物でありながら、それだけで終わらない
「人間を書く」のを本領とする著者の原動力となったのです。

堤家はもとより、彼らに辛酸を嘗めさせられた市井の人達も丁寧にその人生を追って行きます。
エスタブリッシュメントの舞台裏、日本の不透明な金回りを牛耳っている
仕組みを求めて読むというより、その後の著作に続く
「哀歓に満ち満ちた人の営みへの眼差し」をより深く感じられる一冊でした。


ちょっと面倒な単語が多いので、読むのに時間がかかりました。
あとちょうどこれと平行して「マッチョテイスト」を読んでいたので、理解力は低下する一方。
併読が基本の私の読書スタイルですが、
うなぎと梅を一緒に食べたらこんな感じなのねと思いました。






「マッチョテイスト」…小池一夫原作の奇書。マッチョな問題はマッチョに解決(だめじゃん)する
            灯ちゃんとその仲間の青春物語。
            「私はマッチョな女、マッチョガールさ!!」
            「マッチョだったらダチッコ(友達の意)さ!!」
            「キャンセルしますって言いな!愛はキャンセルしますって!!」
            など名言多数。本当に最初から最後まで灯ちゃんが何を言っているのか
            まるでわからなかった。 


  


Posted by あさ at 23:27Comments(4)

2009年06月13日

あたー。

祭中にちょっと息継ぎを。
ぷはー。

内容を極力書かずに魅力を伝え、
かつ飽きられないようにバカ話を織り交ぜつつ
(珍しく人に読んでもらうことを第一義としている記事だから)
そのバカ話さえも、本と氏に繋がるように書く。

あたー。結構大変だわ。

力量不足って?
まぁな!!

でもアタイがんばゆ!(BYらぶやん)←こんなのばっかり読んでるわけでは…。いや読んでます。

  


Posted by あさ at 22:14Comments(2)

2009年06月13日

総理の乳母

七尾和晃氏著 「総理の乳母ー安倍晋三の隠された原風景」 読了

山口の小さな村で出会った一人の老女。
彼女は当時政治記者達から岩戸に隠されたかのように、その姿を晦ましました。
彼女はなぜ「行方不明」とされていたのか・・・。
すべては著者が彼女と出会った2003年9月、
49歳の若さで自民党幹事長となった男の存在にありました。

ー彼女の名は久保ウメ。安倍晋三の乳母だった女性(ひと)-


安倍晋三が最初に世間の耳目を集めたのは、やはり小泉元首相の電撃的な訪朝の際の発言、
「もし拉致を認めないで謝罪をしないなら、席を立って帰りましょう」
その後安倍晋三のタカ派のイメージは定着しましたね。
この発言に対する著者の違和感、恐怖感は当時ニュースを見ていた私も感じていたのを思い出しました。

あれから7年。
かわったことは首相の首。
かわらなかったのは拉致問題の抜本的解決が見られない後手後手の外交。
我々は何をしてきたのでしょうか。

挙句今日のニュースのトップは、北朝鮮のウラン濃縮着手の表明。
さらにすべてのプルトニウムの兵器化を言明。(いや、これはさすがに脅しという名の外交カードでしょうが)
・・・いけね、泣けてきた。


「総理の乳母」では安倍家を軸として、戦後からこれまでの政治の季節を縦糸に、
80余年を生きたウメとの遣り取りと彼女の人生を横糸として、246ページを織り上げています。
さらに(・・・ごめんなさい。先に謝ったら許してくださる?)
その織布に錦糸で綾なしたかのような、著者のリリカルなまでの感性!出ましたよ!
詩人?乙女?どうしたの?!
怜悧なまでの聡明さが伺えるからこそ、余計に目立つこの危うげな程の弱さと若さの露呈。
そんなに弱さを見せなくても、私を始めみんなあなたのことが好きだから!!大丈夫だから!!

たぶんコメントを頂いていなくてもこれは書いていました。それくらい気になるのです。
いらん世話ですが。
芸人でいうとチュートリアルの福ちゃんも同じくらい心配です。
やはりいらん世話ですが。


この剃刀陸奥もかくやというような明晰ぶりと、叙情的に過ぎるほどの精神のかよわさ。
軸足をどこに置いて読んだらいいのか分らないこの感じはアレです。
「カンゴロンゴ」ですね。
NHKの日曜の夜、今のサラリーマンNEOと同じ時間にあったものです。
この番組のギャグとシリアスの匙加減の狂いっぷりは相当なものでした。
心配しながら見ておりましたが、後半になってようやくわざとだというのがわかりました。

ということは氏の危うさもわざとの可能性もあり?!
もしかしてやられた?!
文学的作為ってやつ?!
私の中にようやく気づきが走ったのです。
これが書き物の天賦の才があるということでしょう。
このあたりは頂戴したコメントに書いてらっしゃいましたが、おそらく大いなる謙遜。
著者の力量の底知れなさを思うに到る読書の時間でした。


追記・・・本、雑誌を手に取ると、出版社と表紙の紙質を確認してしまう下品な癖があります。
     出版に際し、ご苦労なさったのですね・・・。


カンゴロンゴ・・・不評だったかあっさり終了。平幹次郎演じるカンゴローは見た目のわりに
          打たれ弱い方で、なかなかに母性本能をくすぐる恐ろしい御仁。
          「お言葉発射!」の際の図画工作はピタゴラスイッチのスタッフによるものか?
          「♪30過ぎても寝てばかりぃ 40になっても惑いっぱなしぃ」というOPは
          今でも口を伝ってしまいます。

  


Posted by あさ at 22:04Comments(2)

2009年06月13日

七尾祭開幕

フッフフ。
なんやかんやでやって参りました、七尾祭。
勝手に盛り上がっております。
一人遊びは大得意よ。



まずはことの経緯を。

偶然手に取った七尾和晃氏著 「銀座の怪人」。
その質的ボリュームに圧倒され、拙文の披露の恥も厭わずこちらにつらつらと感想を書きました。

数日後、まさかの七尾氏のご訪問、
さらに読み手にとっては僥倖とも言えるような作者の生のお言葉を頂戴したのです。




もうね、祭ですよ!!
祭せにゃならんですよ!!
義とか愛とかNHKの中の人が今ゆうてるじゃないですか!!
美丈夫ばかりに任せちゃおられん!
ワシにも言わせろ!!
義だ!愛だ!



途中、友人から借りた「湯けむりスナイパー」や「マッチョテイスト」を読んで、
おがくずしか入っていない私の頭がさらにスッカスカになってしまいました。
氏のご本の魅力を十二分に紹介するのは大変困難ですが、
それはご本を読めばわかることです。私はただ題名をおしらせするだけでもこと足りるでしょう。
だって「銀座の怪人」で頂戴したコメントだけでも、氏のお人柄、その才は読み取れるのですから。

こちらで駄文を書いたところで、義を返したことにはならないのは承知の上。
ですが何かしたいと思わずにいられないこの気持ちをお許しくださいましね。


それでは一気呵成に4冊いってみまショー!!  


Posted by あさ at 21:21Comments(2)